第165話

アルファ・セバスチャンは、もともと家庭の細々したことに手を出すタイプのアルファではなかった。

彼が育つあいだ、ヘイル・パックを率いていたのは父だった。セバスチャンが引き継げるだけの力を身につけると、パックは当然のように彼のもとへ整列した。

エイラと番になってからは、彼はヘイル・グループの仕事に没頭し、彼女は静かにそれ以外のすべてを引き受けた。家のこと。パック内の揉め事。彼の机に上がってくることすらない、終わりのない小さな問題の数々。

だが近ごろ、その問題は彼の責任になっていた。

国境の争いだの縄張りの交渉だのより、よほど彼の神経をすり減らした。

エイラがそばにいたころは、暮らしは簡単...

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